プランゲ文庫を見ていて、私達が想像する以上の言論封殺が行われていた事を痛感する。検閲を通す為に真実が書けなかったりする。
原子爆弾の兵器は無辜の市民を虐殺する。国際法を無視したアメリカ軍の不都合を書けば通らないのは勿論、発行停止となる。
それが検閲の第一號となる、鳩山一郎氏の下記の内容であろう。
原爆使用は国際法違反 鳩山一郎
日付 1945年9月18日
題名 原爆使用は国際法違反
作者 鳩山一郎(談話)
掲載 朝日新聞
発行 朝日新聞社
1945年9月14日にGHQが「同盟通信」の記事の検閲を開始、19日にはプレスコードが発令されるなかで、本記事に対しては48時間の発行停止処分。
鳩山一郎
「"正義は力なり”を標榜する米国である以上、原子爆弾の使用や無辜の国民殺傷が病院船攻撃や毒ガス使用以上の国際法違反、戦争犯罪であることを否むことはできないであろう」
これ以降、そうした占領軍に不都合のものは一切認められなかった。
『正論』の二月号に平川祐弘氏が冒頭に書いている。
私自身は、日本軍部が主導した戦争が悪であろうとも、広島に原子爆弾を投下した時点で善悪はひっくり返り、というか米国がより大きな悪になった、と考え方ている。
真実を背けて、それを見せないようにするとか、批判は一切許さないとか、そうしたなかでの検閲は現代の人々が思っている以上の過酷さがある。
昭和二十年の後半から、この雑誌は自分たちに都合が悪いと思えば、承前の原稿を書かせて許諾を得た記事のみ掲載出来るのである。
今後、検閲前と検閲後の資料が手に入れる事が可能なのかどうかである。
谷口雅春先生の検閲前の資料と検閲後の資料が二部あるようだが、果たしてそれが見れるのかどうかである。
私が口酸っぱく発言している現在の谷口雅春先生の重版未定という絶版は何よりも厳しい検閲である。
これは出版してはいいとか、悪いとか誰が判断しているのかである。それを信徒には一切見せないようにしている事も可笑しいと感じない感覚が反対に私にはわからない。
下記の写真は日本共産党が発行していた機関紙である。毛沢東万歳である。なかには金日成の原稿もある。プロレタリア全盛の時代でもあった、今から思えば怖ろしい時代でもある。それから共産党は変わったといいながら、何等変ろうとしない政党であることを自覚しなければならない。
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