昨日、和歌山県海南市県道9号線を黒江駅に向けて歩いていた。何故歩いていたのかは後程応えることにするが、何気なしに池を見ていた、この池も亀が多いなと思っていた。そこで目を疑うものを見た。

今迄、見たこともないものである。池に顔を覗かせるようにじっと、再び池の湖面に顔を出すのかを見守った。それは緑毛亀である。蓑亀と呼ばれているがしかもその緑毛は長いのである。見事なる蓑亀である。

 池の名前は二つ池である。近くに岡田八幡宮がある。大きな神社です。

私はその「緑毛亀」を見たことがあるが、殆どが少し苔が生えたような亀でここまで見事な緑毛亀は見たことが無い。あの「亀の子ブログ」に緑毛亀を掲載されているが、あの緑毛亀よりも長いのである。

 私はその亀を見たときに「吉祥」であると感じた。

それは「寛政の三奇人」と呼ばれている一人である。高山彦三郎である。

その緑毛亀を天皇に献上している。

 

蓑亀(みのがめ)とも言い、亀の甲羅に緑の藻が付着したもの。

  蓑亀は古来から吉兆の証とされ、中国では「緑藻亀」「緑毛亀」と呼ばれ、霊亀、神亀、福亀としてあがめられた。蓑亀は千歳飴の袋、根付や絵皿など、さまざまな意匠に使われており、長寿の吉祥文様とされる。

 

  【志水南涯から、その縁者が2・3日前に琵琶湖で発見した緑毛亀が届いたとの手紙をもらい赴いたところ、「小児疱瘡まじない」のためとして、人々が群がっていた。

  彦九郎は志水南涯とともに、この緑毛亀を友人・堂上に見せている。

  彦九郎は、若槻幾斎のところで『淵鑑類函(えんかんるいかん・中国清で編纂された百科全書的な書物)』の亀部を見せてもらい、「亀有毛者文治之兆緑毛黄甲皆な祥瑞」を写している。

  のち、岩倉具選の仲介により、仙洞御所、次いで御所にも持参することになる。亀は仙洞御所の池に放たれることとなるが、この間、彦九郎は、多くの人々に、緑毛亀を「神亀」「文治之兆」として見せ、文治政治が近いことを訴えた。

 彦九郎は九州行にあたり、「緑毛亀」の刷物500枚を持参した。】

 

寛政3年(1791)3月16日の「寛政京都日記」によれば、「志水南涯より書を寄せて江州高嶋郡地内村中川六左衛門なる縁家の所より湖中より得たりし緑毛亀を送り越したるのよし告げ来る、至り見るに甲長さ金尺二寸七分横壱寸九分にてぞ有ける二三日以前に得たるよし也、小児疱瘡まじないの為めとて亀と盃せしめんとて群聚ス」とある。

 

高山彦三郎は御所への参内を許されることになります。光格天皇に拝謁した彦九郎の感激たるや、察するに余りあります。実際にこの時の感激を

我を我としろしめす かや皇(すべろぎ)の 

玉の御声の かかるうれしさ

 

その二つ池から更に黒江駅に向けて歩いた、このまま和歌山駅へ歩こうと決意していたが、途中「智弁学園和歌山」の高校生の団体ともあった。駅から西方向へと進めた。

近くには名草山がある。その山に沿って歩いた。

汗が全身を迸る。その匂いが嫌である。銭湯があれば入浴したかった。それから後でも歩こうと決めていた。大きな看板が目立つ「ガーデンホテルはやし」「紀三井寺温泉花の湯」と書いている。

しかし、不思議にも「紀三井寺」に着くよりも先にその看板の花の湯が心がこの温泉に入浴しようと決意させる。

入浴料は800円。何か和歌山駅まで歩こうとした決意がここで崩壊。

走行距離64km、何しろ暑かったのがきつかった。しかしこのブログを記入しているのは翌日だが、脚はなんともない。汗臭い匂いがなければまだまだ歩けた。

実は昨日は和歌山県御坊駅を午前111分に到着して、近くのコンビニにトイレなど身支度してから自宅まで歩こうとしていた。たぶん日曜日になると思っていた。ただ昼の暑さだけは対処出来るかが不安であったのも確かである。
P1190439
P1190448

だが前日からGoogleMapを駆使して計画をしていたが、やはり夜中はそのgoogleも不安として残る。それが分かったのが有田川町と海南市の下津という山間の場所である。県道159号線から県道18号線に通ずる道が分からなかった。

P1190446
P1190449
P1190450
P1190451
下に民家が見えるが、その場所から撮影場所まで登る、これが結構しんどい。


それより山が折り重なる所に急な坂が脚の不安があったが、標高0mから350mまで上がるのだが、階段がない場所も反対にキツイが道を間違って下津町百垣内という地区に行ったが間違いが気持ちを折れさせた。その場所は標高100m。再び標高300mまで登って下津町引尾に行かなければならないgooglemapが道を間違えることとなることもショックであった。

Mapを信じて行ったが、途中から草が生い茂り行き止まりである。

そこから、自らの足で歩こうと思った。しかし、精神的にはキツイ。

そうして、何度かの山越えで県道9号線へと辿り着いた。今回は何度かの山越えで水不足が調子を狂わせた。口の周りが乾き。声が発せない状態である。走ればその度合いもきつくなる。こんなに水不足が厳しいのもいい経験である。

 

最後に「紀三井寺」に参拝して和歌山を後にした。

DSC_000001
DSC_0047
DSC_000002
遥かさきに淡路島が見える。


昨日の歩行數は114940です。少し物足らない。
だが、これで50kmトレイルには自信がついてのも確かである。吉祥が何かがもたらしたかな?