秋さらば今も見るごと妻恋(つまこ)ひに鹿(か)鳴かむ山そ高野原(たかのはら)の上
長皇子の歌

「高野」の字(あざな)は、こんにちの奈良市高の原に比定される。神功陵古墳の裏手にあたり、現在では新興住宅地であるが、『万葉集』では鹿の音もわびしい山野と詠まれ、孝謙・称徳天皇の陵がおかれたばかりであって、その当時は本貫地・居住地としての賑やかさの実体はまったく窺えない。

この歌は前回に引用しました高野新笠が住まいしていた所の歌です。
私も神功皇后陵の裏手まで散策しましたので、状況は手に取るようにわかります。
その時は上村松園(日本画家・花鳥画)の豪邸に驚かされましたが入り組んだ場所で少し北には奈良大学等があります。
私は神功皇后の陪冢で大変苦労して散策したことが懐かしく覚えています。しかも奈良で散策するなら成務天皇陵と日葉酢媛命陵や稱謙天皇高野陵等地域を薦めています。

意味は
秋になればご覧のように妻を恋う鹿の鳴き声が聞こえる山なのです。この高野原の上は。

なんとも切ない歌である、是非この付近に来て下さい。