二川講師は素晴らしい愛国者です。
再度書かせていただくと
岡講師が下記のように書いておられますが
二川氏は「我々が大東亜戦争をどうして『聖戦』と称するかと言うと、それは端的に言って昭和天皇の『宣戦の詔書』から来るところの“承詔必謹”の考えにほかならない」と書いているが、谷口雅春先生は現実の大東亜戦争が“聖戦”であったとは決して認められていない。
だがどうでしょうか、
大東亜戦争の前であるが「聖戦の哲学」として戦うことを書いておられます。
しかし時代背景もあります、それでも二川講師が何故「宣戦の詔勅」を大事にされたかというと現代語訳ですと
神々のご加護を保有し、万世一系の皇位を継ぐ大日本帝国天皇は、忠実で勇敢な汝ら臣民にはっきりと示す。
私はここに、米国及び英国に対して宣戦を布告する。私の陸海軍将兵は、全力を奮って交戦に従事し、
私のすべての政府関係者はつとめに励んで職務に身をささげ、私の国民はおのおのその本分をつくし、
一億の心をひとつにして国家の総力を挙げこの戦争の目的を達成するために手ちがいのないようにせよ。
そもそも、東アジアの安定を確保して、世界の平和に寄与する事は、大いなる明治天皇と、
その偉大さを受け継がれた大正天皇が構想されたことで、遠大なはかりごととして、
私が常に心がけている事である。そして、各国との交流を篤くし、万国の共栄の喜びをともにすることは、
帝国の外交の要としているところである。今や、不幸にして、米英両国と争いを開始するにいたった。
まことにやむをえない事態となった。このような事態は、私の本意ではない。 中華民国政府は、
以前より我が帝国の真意を理解せず、みだりに闘争を起こし、東アジアの平和を乱し、ついに帝国に
武器をとらせる事態にいたらしめ、もう四年以上経過している。
さいわいに国民政府は南京政府に新たに変わった。帝国はこの政府と、善隣の誼(よしみ)を結び、
ともに提携するようになったが、重慶に残存する蒋介石の政権は、米英の庇護を当てにし、兄弟である
南京政府と、いまだに相互のせめぎあう姿勢を改めない。米英両国は、残存する蒋介石政権を支援し、
東アジアの混乱を助長し、平和の美名にかくれて、東洋を征服する非道な野望をたくましくしている。
あまつさえ、くみする国々を誘い、帝国の周辺において、軍備を増強し、わが国に挑戦し、更に帝国の
平和的通商にあらゆる妨害を与へ、ついには意図的に経済断行をして、帝国の生存に重大なる脅威を
加えている。
私は政府に事態を平和の裡(うち)に解決させようとさせようとし、長い間、忍耐してきたが、
米英は、少しも互いに譲り合う精神がなく、むやみに事態の解決を遅らせようとし、その間にもますます、
経済上・軍事上の脅威を増大し続け、それによって我が国を屈服させようとしている。
このような事態がこのまま続けば、東アジアの安定に関して我が帝国がはらってきた積年の努力は、
ことごとく水の泡となり、帝国の存立も、まさに危機に瀕することになる。ことここに至っては、
我が帝国は今や、自存と自衛の為に、決然と立上がり、一切の障害を破砕する以外にない。
皇祖皇宗の神霊をいただき、私は、汝ら国民の忠誠と武勇を信頼し、祖先の遺業を押し広め、
すみやかに禍根をとり除き、東アジアに永遠の平和を確立し、それによって帝国の光栄の保全を期すものである。
これのどこが悪いというのかたぶん「宣戦の詔勅」を読まずに批判されているように思います。
次に昭和15年の谷口雅春先生の「聖戦の哲学」です。
生長の家創始者 谷 口 雅 春 大聖師
或る人は聖戦の意義だとか、何とかそのような思想的なものは、もう今の日本には必要はない、必要なのは米と木炭とさえあれば好い、腹が減ったら仕事が出来ない、出版物などは1冊もなくても好いと申されます。 併し聖戦の意義を知ることは日本人を精神的により一層強くする所以なのでございます。 仏蘭西がひと溜りもなく敗れたのは、フランス人は「何のために戦っているのか」知らなかった。 従って反戦運動が国内に滲透していったからなのでございます。
だから吾々は此の支那事変を、本当に聖戦であると云う聖き意義、真に血を流すに値する戦であると云う、真の意義を徹底せしめて置くことが必要なのでございます。 日本は「持たざる国」であるから「持てる国」を侵略したのではございません。 現に戦争前、日本は何も足らなかったということはないのであります。 米もあり、木炭もあり、求めて得られないものはなく、買って得られないものはありませんでした。
ところが斯うして3年も戦争していますと木綿がない、お米が不足、何が不足と云う風にだんだん足らなくなって来たのでございます。 物が足らない為に侵略する戦争をしたのではないのであって、あり余っておったけれども戦争をした。
何故戦争をしたかと云うと、神の秩序に世界を置き換える為であります。 「階級闘争を手段として無産階級を煽動して、其の国際的支持によって世界革命を企てる蘇連の野望から亜細亜を救う為と、資本主義的侵略に依り、亜細亜を植民地化し亜細亜を分割搾取して其の膏血を搾り、本国人のみの安逸を貪らんとする英米仏等の功利主義的自由主義的搾取から全亜細亜民族を解放せんが為に、持てる物をその理念のために捧げ切って戦っている」のであって、決して日本の国は自国が貧乏だから戦争したのではないのであります。
ドイツみたいに第1次欧州大戦以来ずっと貧乏で二進も三進も動けないで戦争したというのではないのであります。 又ヴェルサイユ平和条約で無茶な条件を押し付けられたその復讐戦でもないのであります。 日本の国は豊富に物資があったのですけれども神聖なる理念のために、捧げるための戦争をしているのであって、物資が稍々不足になって来たのは3年も捧げ切って来たからであります。 決して貧乏人が隣の金持の家に行ってダンビラ引っこ抜いて威かしているのとは性質が異うのであります。
自分の持物が少くなっても此の世界を本当の秩序、神の秩序にしなければならない、そのためにこそ吾々は起上ったのだと云うことを知らねばなりません。 神の秩序というのは神から来たところの本当の秩序、八絋一宇、一君万民の世界秩序、君主が一つであって、すべてのものがその中心に帰一している宇宙的秩序であります。 この宇宙秩序が地上に実現するまでは、世界の永久平和は来ないのであります。
吾々は地上に一君万民永久平和の世界を将来するために戦っているのでございます。 八岐大蛇みたいに頭が沢山あるのは、神の秩序、宇宙の秩序に反しているのでありますから、かくの如き状態が存続する限り、一時平和になってもそれは永久の平和ではない。 永久平和の世界を実現するため宇宙の理想というものに合致した国家世界体制を造らねばなりません。 その努力の一端がここに現れているのが今度の聖戦であります。 私はそういう風に考えさして戴いているのでございます。
兎も角戦争に勝つには、戦争は何故するかという道義的理由が国民を強力に動かさねばならないのでございます。 聖戦の哲学と云うものが必要なのでございます。
独逸をして今度の戦争に斯くの如く勝たしめたのは、ローゼンベルグの哲学、ナチスの血の哲学だと云われておりますが、戦争の理由というものが正しくはっきり道義的に人を納得せしむることが出来なかったならば、国民の力を本当に一つの中心に集めてこれを聖戦目的完遂に集注することは出来ないのでございます。
生長の家は此の聖戦の意義をハッキリさせるための塩椎翁の働きとして生れたのでございます。 『生命の實相』を読んで今迄「赤」であった青年がクラリと日本精神に転向した者が多くあるのも其の為であります。
今挙国一致が要望されておりますが、日本の戦争は何の為にするのであるか、英国のように営利主義のためにするのであるか、金儲けの為にするのか、生活が楽な為にするのであるか、或は生活が楽でなくても、却って生活が苦しくなっても或る理想を遂行し、一層高きものに奉仕する奉仕行のためにするのであるか、功利主義のための戦いか、理念のための戦いか、それをはっきりさせて置かなかったならば、戦争が長期戦に亙って物資の窮乏がその極に達すれば国民の戦争に対する足並が乱れて来るのでございます。
そこで鞏固なる国防体制を築き上げる上に是非必要なのは「聖戦の哲学」なのであります。 『驀進日本の心と力』 がこの聖戦の哲学をハッキリさせるために犠牲的廉価を以て出版されたことは有難いことであります。
若し吾々の戦争目的が、生活が楽になる為に戦争するのだと思っているとすれば、戦争の為に生活が楽にならないばかりか、却って戦争のために、生活が苦しくなってでも来ますと、戦争目的がちがうと云うので、反戦思想が起って来やすいのであります。
ところがそうではなしに、生長の家の謂うように、吾々はどんなに苦しみを嘗めてでも世界の秩序を作り上げて大神のみこころである中心帰一理念に合致した世界を現出する為に、「みこころ」を実現するために、生長の家の哲学であるところの 「本来物質はない、肉体はない、そんなものは木端微塵になっても、中心帰一の理念、『忠』の理念の実現の為に尽そう」 と云う決心がはっきりしておりましたならば、今更配給統制や、贅沢禁止で必要なものが豊富に得られないでも、そのために挫折することはない。
生活に苦難を伴へば伴うほど、肉体否定、物質否定の哲学を実践する魂の喜びが湧いて来まして、どんなに物資が欠乏しましても戦争を継続する腰がふらつかないことになるのでございます。
ですから、どうぞ皆さん、この聖戦目的を一層ハッキリさせることと、どんな苦難にも耐え得るように、神一元、肉体無、物質無の哲学を国民全部に知らせて頂きたいのであります。
『行』誌 昭和15年11月号 より
戦後にいろいろとあったが、何度もいうが岡講師はやはり二川講師に謝らなければならないと思っている。
若くしてお亡くなりになられましたが、決して生長の家を咎めず、雅春先生を尊敬されて生きておられました。
その証拠として
私も所持していますが『神国日本の復活』ということで参考文献に谷口雅春先生の御著書を下記のように掲載されています。
神国日本の復活 吉川寅二郎
昭和61年、大雅堂刊
売価500円
収録内容
1.日本は神ながらの道
2.日本建国の理想は永遠不滅
3.「八紘為宇」の精神は世界史上最高の平和シンボル
4.本当の民主主義とは
5.日本の心と敷島の道
6.日本の生活風習と神道
7.日本の神とは
8.天つ日嗣の道統と大嘗祭
9.教育を正せ-このままの教育では日本が滅びる-
10.正統憲法復元への道
.
『私の日本憲法論』 谷口雅春
『古事記と現代の預言』 谷口雅春
『美しき日本の再建』 谷口雅春
『国のいのち人のいのち』 谷口雅春
『聖なる理想・国家・国民』 谷口雅春
『神国の道理』 幡掛正浩
『みやびと覇権』 葦津珍彦
『現憲法無効論』 井上孚麿
『天皇のまつり』 大野健雄
『日本への警告』 林 房雄
『現代生活と神道』 谷 省吾
『皇位の尊さについて』 佐藤通次
『教育勅語を仰ぐ』 荒川久壽男
『大嘗祭の研究』 皇學館大学
『古事記伝』 本居宣長
『伊勢の神宮』 所 功
『大日本帝国憲法制定史』 明治神宮編
『日本憲法大綱』 小森義峯
『萬世一系の天皇』 里見岸雄
『食国天下のまつり』 幡掛正浩
『神道の現代的解義』 山蔭基央
『祖国復興』 三瀦信吾
『日本国憲法について』 渡辺正広
『素晴しき国日本』 渡辺正広
『古神道大義』 筧 克彦
『天皇を仰ぐ』 西山 徳
『わが仰ぎまつる明治天皇御製』 明治神宮編
『大東亜戦争を見直そう』 名越二荒之助
『内乱はこうして起る』 名越二荒之助
『パール博士の日本無罪論』 田中正明
『東京裁判をさばく』 滝川政次郎
『日本人に謝りたい』 モルデカイ・モーゼ